
こんにちは!
編集部のあいりです。
突然ですが、皆さん『海中熟成醤油』というワードを耳にしたことがありますか?
海水の “ゆらぎ” を利用して熟成させる、世界初の試みに成功したお醤油だそうで、海外からも注目される大ヒット商品なんだとか!
そんな話題のお醤油が、なんと湯浅町で作られていると伺ってワクワクしながらやって来たのは湯浅醤油有限会社さん

ありましたありました!

こちらが話題の『海中熟成醤油』毎年数量限定で販売されており、今年は9月1日より限定255本が販売されています
商品を食い入るように見ていると後ろから声をかけてくれたのは新古 敏朗(しんこ としお)社長
早速『海中熟成醤油』についてお話を伺いました
海中熟成醤油の誕生秘話
世界で初めて、海中熟成させたお醤油が誕生したと伺いました!
なぜ海中で熟成させようと閃いたんですか?
和歌山県の最南端串本町で行われたトルコ軍艦「エルトゥールル号」の遭難追悼式典で、海に沈んだ人々の魂をしずめるため、串本沖に地酒と一緒に湯浅醤油を沈めたことがきっかけなんです。
式典の半年後、引き上げた醤油が「フレッシュ極まりない美味しさ」で。
海中で熟成させると味が変わると確信し、商品開発を始めました。
※トルコ軍艦「エルトゥールル号」の遭難…1890年9月16日オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号が、現在の和歌山県東牟婁郡串本町沖にある紀伊大島の樫野埼東方海上で遭難した際に串本町大島の住民達が、船員達を命がけで救助した実話です。 今もその感謝の気持ちが、お互いの国に絆として残っています。

『海中熟成醤油』の誕生の裏には、そんなドラマがあったんですね!
どんな風に商品開発を進められたんですか?
最初の頃は
「どの醤油を海中で熟成させると美味しくなるか」
「どうやって沈めると、海中から上手く引き上げられるか」
「どの地点に沈めると美味しい醤油ができるのか」
など、試行錯誤することが沢山ありました。
何度も試験的に味の変化を確認する中で
・数種類の醤油の中でも「魯山人醤油」が最も適していること
・無機物のコンテナに入れて沈めることが最も適していること
・海水のゆらぎ=微振動によって化学変化が起こりやすく、熟成が進みやすい
が分かってきました。

海中は地上よりも温度が低く、熟成に適していないイメージですが…
温度が高い方が熟成が進むイメージを持つ方がほとんどですが、僕はある程度温度が低い場所で長期熟成させる方が美味しく仕上がると体感しています。
そう考えると海中は年中約15~19℃と温度がほぼ一定で、紫外線のダメージも少ないため、醤油を醸造させるには適した環境なんです。
味の変化との関係性はまだ研究中ですが、水圧がかかることも熟成にとって良い働きをしてくれているように感じます。

何度も挑戦を繰り返す中で、今の味に辿り着いたんですね!
そうですね。
でも、現在の味に満足はしていません。
今後は試験的に沈める地点を増やして、どの地点に沈めると最も美味しい醤油ができるのか研究したいと思っています。
潮の流れや温度によって味が変わると思うので。
まだまだ世界一の醤油を求める商品開発は続くと思います!

『海中熟成醤油』ってどんな味?
ここまで読んで「一体どんな味なんだ!?」と、気になったそこのアナタ!
お待ちかねの食レポタイムがやって参りました~(パチパチパチ👏)
今季発売されている海中熟成醤油の魅力を存分にお伝えしたいと思います!
さて、こちらが今回味見させていただく海中熟成醤油です
醤油瓶自体にインパクト&迫力があり、世界に一つだけのデザインが特別感を演出してくれます!(贈り物にもぴったり♪)

「この世に一本しかない」というレア感が無性にワクワクさせてくれますね~!
キャップ部分は蝋(ろう)で密閉されているため、
熱湯で蝋を溶かしていきます!
蝋がある程度お湯に浮いてきたら、キャップを開けられる合図!


ドキドキしながら蓋を開封します…開くか、開くのか!?
「ポンッ」
ワインのコルク栓を開ける時のような音とともに、お醤油とご対面~♪
醤油瓶を開けるまでの工程がこんなに楽しいのは、生まれて初めてでした!



開けた瞬間、部屋中に漂うお醤油の香り…
普段お醤油を開封した時には感じたことのない芳醇な香りです


醤油皿に注いでみました
色味は、想像していたお醤油の色よりはるかに濃く、
どちらかと言うと「漆黒」「ボルドー」といった深みのある色合い
味見をしてみると、ビビビッと衝撃が走りました!!!!!!
濃厚さの中にフレッシュさと優しい丸みのある味
見た目とは裏腹にまろやかな風味が口いっぱいに広がります
試しに冷奴にかけてみました

食材を包み込むようなまろやかな風味と優しいコク
これぞまさに「素材の味を生かすお醤油」だと感じました
市販の醤油と食べ比べてみた
市販の醤油と比較してみました
まず色が全く違う…

味見すると、これまた衝撃…!
市販の醤油が「しょっぱい…しょっぱ過ぎる」
今まで普通にこの醤油を食べていたのか!?と自分を疑うレベルです
市販の醤油を冷奴にかけてみると、豆腐のあま味が醤油に含まれる食塩の強い辛味で消されているように感じました
※食塩…主成分を塩化ナトリウムとした食用の精製塩。添加物が加えられることもある。
さて、市販の醤油との味の違いが顕著に表れたところで、
ここで「海中熟成醤油」の特徴についておさらいしておきましょう

なぜこんなに違うのか
海中熟成醤油と市販の醤油の味の違いを体感した私は、
その謎が知りたくなって、再び新古社長を訪ねました
新古社長のお話を紐解く中で、少しずつ分かってきた
「美味しい醤油」へのこだわりとは…!?
こだわり① 原材料
市販の醤油と食べ比べをしてみて、味の違いに驚きました。
原材料を見ると市販の醤油には「食塩」が使われているのに対して、海中熟成醤油には「塩」が使われていました。
醤油の味は塩で決まると言っても過言ではないほど、どの塩を使うかは醤油造りにとって大切なことなんです。
湯浅醤油では長崎の五島灘の塩を使用しています。五島灘の塩はミネラルが豊富で、細かく丸みのある塩なんです。味見すると分かりますが、塩味の中に甘みがあって、本当に美味しい塩なんですよ。
だから海底熟成醤油は市販の醤油に比べて辛味や雑味が一切なく、程よい塩味と甘みを兼ね備えていたんですね…!
原材料は全て新古社長が選定されているんですか?
はい、全て生産者さんと直接お会いして、納得した原材料を選んでいます。
実は原材料は毎年少しずつ変えて、より美味しい醤油の開発にチャレンジしているんです。
そうなんですか!!!!!
商品が一度完成したら、そこで終わりだと思っていました。
僕もそう思っていた時期があったんですが、以前魯山人醤油を味見した有名料理店である赤坂 燻(くん)の料理長さんが「こんな美味しいお醤油なら、燻製にしてみたい」とおっしゃってくれまして。そうして完成したのが弊社の大ヒット商品「燻(いぶし)」(燻製醤油)なんですが、この醤油を味見したときの衝撃が忘れられなくて。
自分が完成したと思っていた醤油に、更なる可能性があることを知ったんです。
この経験から、世界一の醤油を作るには自分の醤油を超える醤油を作らなければ…!と心に決めて、日々「より美味しくなる」原材料を探し求めているんです。

「もっと美味しい醤油ができるはず」と無限の可能性を信じて挑み続ける姿勢がとても素敵です!私もワクワクしてきました!
現在使われている原材料についてもう少し知りたいです!
そうですね、例えば小麦は「スペルト小麦」という古代小麦を使用しています。いま日本で普及している大半の小麦は科学的に品種改良されていますが、スペルト小麦は自然の状態を保っており、小麦アレルギーの発症率もかなり低いという研究結果が出ています。ただ、日本で栽培されているスペルト小麦は極少量で、国産のスペルト小麦を使用している醤油はかなり希少なんです。


輸入のスペルト小麦を使う選択肢はなかったんですか?
輸入食品は生産される環境を確認することが難しいですよね。
その点、安心安全を追求していくと、
「畑の視察、工場の視察、現地の人と話ができる」そして「作り手のこだわり、製法を事細かに聞くことができる」から、やっぱり国産は安心できます。
湯浅醤油に使用する小麦は、北海道の契約農家さんに自然栽培(農薬と肥料を一切使わない栽培方法)で作ってもらっています。自然栽培にこだわることによって、赤ちゃんや化学物質過敏症・アトピーの方にも安心して食べていただける。
私の醤油造りの原点は「安心して、本当においしいものを食べてもらいたい」という想いにあるんだと思います。

こだわり② 製法
お醤油の製法にも、新古社長ならではのこだわりがあるんですか?
そうですね、効率の良い機械に頼った大量生産ではなく、なるべく人の手で手入れするように心がけています。また熟成させる時も、大手のように加熱して発酵を早めることはせず、木樽で長期熟成させることにこだわっていますね。

手間ひまかかる木樽の長期熟成を選ぶ理由が知りたいです!
理由はとてもシンプルで、加熱して発酵を早めるよりも、天然でじっくり時間をかけて熟成させた方が美味しい醤油ができるからです。
また、木樽には醤油醸造に欠かせない酵母菌が住み着くんです。そのおかげで、新たに仕込む醤油にも味を引き継ぐことができるため、醤油の味を均一に保つことができることも木樽を選ぶ理由です。
木樽にはそんな大切な役割があったんですね。
美味しい醤油を造るために、木樽は重要な存在ですね!
また、代表的な製法の一つに「古式製法」という工程があります。
古式製法?初めて耳にしました!
古式製法とは、醤油を造るときに大豆を茹でる製法のことですね。
なるほど。
お醤油を造る際は、大豆は蒸すイメージが強かったのですが…。
一般的には大豆を蒸して麴菌の酵素を働きやすい状態にするんですが、湯浅醤油では大豆を茹でて、そのゆで汁にミネラルたっぷりの塩を混ぜたものを醤油の仕込み水として使うんです。大豆の旨味が出たゆで汁には水溶性タンパク質と糖分が豊富に含まれていて栄養価も高く、より醤油を美味しくしてくれるんですよ!



湯浅醤油のお醤油を徹底比較してみた
ここまでお話を聞くと「湯浅醤油へ行ったらどの醤油を選べばいいの?」と感じている方も多いはず!
そこで新古社長と一緒に湯浅醤油のお醤油について、
味の特徴や用途を比較してみました!
お醤油の種類なんですが、生一本黒豆は「こいくち醤油」で間違いないですか?
そうですね。生一本黒豆は力強い風味と深いコクが特徴です。
脂ものや赤身の肉魚など、味の主張が強い食材と合わせても、しっかり素材の味を支えることができる醤油ですね。食材に負けないインパクトがあるというか。
それに比べて魯山人は淡白かつ質素な食材と合わせても上手く馴染み、食材の味をより引き立てることができる醤油です。どんな食材と合わせても、素材の良さを害することなく、調和して美味しく仕上げることができます。
ただ、種類を特定するのは難しいんです。
うすくち醤油の材料を使って、こいくち醤油の醸造期間で熟成させており、味はたまり醤油に近い…なので、種類は「醤油」ですね。
それぞれのお醤油に役割があるんですね。
今のお話を聞くと、用途によって使う醤油を選びやすいですね!
そうですね。
海中熟成醤油も種類としては「醤油」ですね。
うすくち醤油の原材料で造っていますが、海中で熟成させることで濃口醤油のような深いコクが生まれます。また、海中のゆらぎの影響で塩角がとれるのか、とても丸みのある、まろやかな味わいになります。
今回お話している用途は「どんな食材を調理する時に適しているか」ということだと思うので、その点はまだ開拓中です。ただ、商品を手にしていただくシチュエーションとしては、記念日やパーティなどの特別な日に海中熟成醤油を選んでいただけると嬉しいな…なんて思っています。
たしかに、開栓する時もドキドキしましたし、記念日にワインを開けるような感覚で海中熟成醤油を楽しんでいただけると良いですね。
湯浅醤油のお醤油 徹底比較について、まとめてみました!

海中熟成醤油の仕込み現場に密着!
インタビュー直後に新古社長から
実は今日の午後、来年度発売予定の海中熟成醤油を海に沈めるんですよ。
良かったら一緒に行きませんか?
とのお誘いをいただき、やってきたのは湯浅湾へと繋がる物揚場

海中に沈める300本のお醤油がコチラ!

次々と手作業で船に運び込み、


あっという間に出航準備完了です!
気持ちの良い潮風を浴びながら、目的地点へと向かいます

船が目的地点に到着しました!

新古社長も入水して準備万端です

1ケースずつ、慎重に海へ降ろしていきます。

少しずつ船を移動させながら、連なるように醤油の瓶が海の底へ…


最後の1ケースは新古社長自ら海底まで運びます
「海のゆらぎに育まれ、美味しい醤油ができますように」と願いを込めて


海中熟成醤油はどこで買える?
海中熟成醤油の販売について
第1弾 2023.4 限定300本完売
第2段 2024.6 限定300本完売
第3弾 2025.4 限定300本完売
第4弾 2026.9 限定255本販売中
【販売場所】
①湯浅町実店舗
②直営店の田辺店
③南紀白浜とれとれ市場店
④湯浅町ふるさと納税で購入可能です!
2026年9月発売の第4弾 海中熟成醤油の紹介動画はコチラ🔽






























